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山について語るときに僕の語ること(What I Talk About When I Talk About Mountain)

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2011年 09月 22日

仁寿リッジ

仁寿リッジ_d0138986_14463578.jpg

韓国ツアーの報告に戻ります。
韓国2日目は雨でした。
クライミングジム&観光というプランも有力だったのですが、結局「仁寿リッジ」というリッジルートを登りにいきました。
ジョン・ヨンハクガイドいわく、小雨程度なら登れるそうです。
ジョンさんとYさんは前にも雨の日にこのルートを登ったことがあるとのこと。
日本人クライマーの感覚では、雨の日に、しかも花崗岩のクライミングに行くというのは考えられないところですが、せっかくなので経験させてもらいましょう。
仁寿リッジ_d0138986_1452448.jpg

韓国では近年、リッジルートと言われる、マルチピッチとはまた異なる、易しめのクライミングルートがたくさん拓かれています。
韓国のリッジルートは、日本の穂高や剱の岩稜ルートとはちょっと異なります。むしろ、小川山のガマルートや烏帽子岩左稜線をイメージしていただけるとよいでしょう。
クライミングと歩きがミックスされたようなルートです。
仁寿リッジ_d0138986_158841.jpg

さて、仁寿リッジはとても素晴らしいルートでした。
できれば晴れた日に登りたかった、というのが、日本から参加したSさんやAYさんの言でしたが、私は十分楽しかった。
写真の通り、上部ではなかなか美しいクラックも出てきます。核心部は5.9のクラックです。
晴れた日は展望も最高のようだし、紅葉の時期もとてもいいそうです。
もし韓国にクライミングに行く機会があれば、リッジルートはぜひ体験してみる価値があると思います。韓国クライミングのまた新たな魅力を知ることができるでしょう。
仁寿リッジ_d0138986_1561522.jpg


<仁寿リッジ 参考記録>

(アプローチ)仁寿峰へ行く途中の山岳警備隊詰所&キャンプ地に着いたら右に折れ、キャンプ場を横切る。キャンプ場の水場の前から、右の小道に入る。登山道と変わらぬような明瞭な道を進むと、10分かそこらで左側に大きなスラブが現れる。ここが取り付きかと思いきや、まだである。
さらに大スラブの右脇のトレースを登るが、このあたりから道が不明瞭となる。
慎重に踏み跡を追って、右上&トラバースしていくと小さな尾根の上に出る。さらにトラバースしていくと再び小さな尾根上に出る。
そこから右に下るトレースを下り、さらに登ると再び小さな尾根上に出る。これが仁寿リッジである。下部に丸い大きな岩が見える。
その尾根上を登っていくとスラブに突き当たり、そこが取付きである。キャンプ場から20~30分。

(ルート上の注意)
・一番長いピッチ(廣瀬トポの7ピッチ目)を登った後は、岩を直上せず左から回り込む。クラックを直上してしまうと、行き詰って怖いクライムダウンを強いられる(私は一度やりました)。
・上記の一番長いピッチは通常1箇所がA0で登られているが、フリーでも可能。5.10bくらいか。


(装備)ロープ60m(シングルまたはダブル)1本、カム1セット、クイックドロー6~7枚、スリング適

(参考資料)廣瀬トポ、『岳人』2009年8月号

by uobmm | 2011-09-22 15:06 | 韓国 | Trackback


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