2009年2月25日~26日
私が安達太良山にひかれ、近年毎年のように訪れるのは、くろがね小屋の存在が大きいと思う。
ゴンドラリフトを利用すれば日帰りで楽に頂上を往復できてしまう山だが、その登り方をしてしまっては、この山のよさを十分に味わうことはできないかもしれない。
ふもとから2時間ほど歩いた場所に、温泉がわく山小屋があり(しかも極上の泉質だ!)、それが冬季にも営業しているというのは、雪山に登る登山者にとって本当にありがたいことだとつくづく思う。
そして、くろがね小屋は静かで、暖かく、いつ行っても居心地がいい。
ダルマストーブにあたり、ほの暗い明かりの下で静かな夜を過ごすとき、私たちは安達太良山のよさをしみじみ感じることができるのだ。
翌日は思ったほど天気が良くなかった。さすがに思い通りにはいかないものだ。
しばらく小屋で待機したのち、頂上を目指して出発。
峰ノ辻まで来た時、先に出た男性が戻って来た。稜線は吹き飛ばされそうな強い風で引き返してきたという。
安達太良山は風が強いことで有名な山だ。私たちも無理せず下山することにする。
私も歩いたことのなかった、峰ノ辻から勢至平へと直接下る道を下りてみることにした。
何しろ広々とした地形で、視界がないと不安だが、たくさんの赤布に助けられ、問題なく下ることができた。
この道は初めてだったが、とても素敵なコースだった。
ツツジの林立する雪原は不思議な景観で、スノーシューハイクなどにも好適だろう。よいコースを知った。
東北の山はいい。来年は冬の吾妻連峰も歩いてみよう。