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2009年 08月 31日

喪われた聖地

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北岳からの下山途中、林道が通る前の北沢峠は本当にすてきな場所だった、という話をYさんからうかがった。
南アルプスの北沢峠は幾度も訪れているが、そのような思いで眺めたことは、――おそらく私以外のほとんどの登山者がそうであるように――一度もない。
若き日のYさんと同じように、冬には私も戸台から歩いて北沢峠まで行ったことがあるが、その時でも北沢峠に着いて何らかの感興を抱くということはなかったのである。
もっと有名な観光地ならともかく、それが北沢峠というむしろ地味な印象の場所であったから、Yさんのお話は逆に新鮮だった。

静かで落ち着いた雰囲気で、本当にいいところだったんですよ……。
そんなYさんの言葉に耳を傾けながら、今では“何の変哲もない場所”になってしまった北沢峠のありし日の姿に想いを馳せた。

道路や交通機関が通じたことで、同じように“喪われた聖地”は、日本にはたくさんあるのだろう。
黒部も、尾瀬も、上高地も……。
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立山の室堂も、そんな“喪われた聖地”の代表に挙げられる、と思う。
室堂とその周辺がどれほど素晴らしい場所であるかということに、そこを訪れるほとんどの人は気づいていないのではなかろうか?

室堂から弥陀ヶ原方面への道を歩いてみよう。
登っても下ってもよい。
広々とした高原・湿原の中に木道が続く、気持ちの良い道である。
室堂からわずかに下がった天狗平もよい場所だ。
バスに乗れば室堂から10分もかからないところだが、室堂の喧騒から逃れ、また趣きの異なる風景を楽しむことができる。

室堂はおそらく、涸沢に勝るとも劣らない日本山岳最高の景勝地の一つであったと思うのだが、アルペンルートが通じてしまったがために、涸沢のような“聖地”の座を保てなかった。
私はそれを否定も肯定もしないけれど、ただそこに一抹の寂しさを覚える。

こんど北沢峠を訪れた時は、まわりの風景をいま一度じっくりと味わってみよう、と思う。

by uobmm | 2009-08-31 13:03 | エッセイ | Trackback
2009年 08月 30日

北岳バットレス

2009年8月28日~29日
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念願の北岳バットレス。
これまで天気の関係でつぶれにつぶれ、Sさんは3度目。Yさんに至っては4度目の挑戦とあいなった。
ところが、今回は大丈夫と思っていた天気が、前日になりまたもや怪しくなる。
今回は2日間ではなく、大事をとって、金土日と3日間の日程をとっていた。
けれども、土曜日の天気が午後から雨の予報。日曜日が雨のち晴れ……。うーむ。

韮崎駅で合流したYさんは、私の車に乗り込むなり、
「もし土日で登れなければ、私は月曜日まででもいいです!」
と、悲壮なご決意。
これはもう、何としてでも登らねば……。
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そして、心配した土曜日の天気は……。
今回だけは私たちの強い想いが通じたようです。
前日までの予報に反し、広河原に下山するまで奇跡的に天気がもった。
ついに天が微笑んでくれました。
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by uobmm | 2009-08-30 00:35 | 南ア(無雪期バリエーション) | Trackback
2009年 08月 27日

坊抱岩

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長野の坊抱岩を初めて訪れました。
初めてだとアプローチがわかりずらいですが、岩場はよかった!
静かだし、涼しいし、見晴らしもいい。
でも何よりいいのはルートの質が高いこと!
初中級者にはとてもよい岩場だと思います。
ちなみに坊抱岩は「ぼこだきいわ」と読みます。
坊抱岩のある冠着山は「かむりきやま」と読みます。難しいですねえ…。

※下記のアプローチについての記述は日本登攀クラブのブログよりコピーさせていただきました。

なお、アプローチについて、我々は、日本100岩場の案内通り歩きましたが、実際には、万葉橋を渡り、そのまま道なりに走り、山の側面にコンクリートが吹き付けてあって、アプローチ用のロープが垂れているところから登る(100岩場のアプローチに対して尾根の反対側になる)法が、一般的になっているようです。(他のクライマーはみんなそうしていた、また、涼み岩を経由するのでわかりやすい)

by uobmm | 2009-08-27 18:45 | クライミング | Trackback
2009年 08月 25日

高嶺の花々

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鳳凰三山はほんとうに花のよい山でした。
こういう山に来ると、花はやっぱり北アルプスより南アルプスだなあ、って思います。
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↑ 鳳凰三山を代表する花、タカネビランジ。南アルプス特産種です。
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↑ ホウオウシャジン。希少種です。キタダケソウより、こっちの方が数は少ないかもしれません。
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↑ 夜叉神峠への道すがら、たくさん咲いていたフシグロセンノウ。こういった、初めてではないものの、そうしょっちゅう出会えるわけではない花が多いのも鳳凰三山の特徴でした。
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↑ そして、そして、レンゲショウマ。
大好きな花です。山の花を一つ選べと言われたら、この花を選ぶかもしれません。
鳳凰小屋から御座石鉱泉へ下る道に、すばらしい群落がありました。
自生のレンゲショウマがこんなにたくさん咲いているところは他にないのではないでしょうか。
山からの最後の贈り物でした。

ただ、最後にちょっと悲しい話をすれば、御座石鉱泉のオババの話では、そのレンゲショウマも今年は鹿に若芽を食べられて例年の3分の1しか咲いていないそうです。
あんなにたくさん咲いていて3分の1! 
鹿に食べられていない頃を見てみたかった!

少しづつ知られてきましたが、いま、南アルプスや奥秩父などで、鹿による高山植物の食害が危機的状況を迎えつつあります。
このままではマルバダケブキ以外の高山植物が全部鹿の餌になってしまいそうな状況なのです。
本当に早急に手を打たないととんでもないことになってしまう!
高速道路なんて無料にしてる場合じゃないのです。
鹿害こそ、どげんかせんといかん!
「我が党は、鹿による高山植物の食い荒らしを2年以内に全廃します」
と、マニュフェストに謳う政党はないのか!?

by uobmm | 2009-08-25 13:01 | 南アルプス(一般登山) | Trackback
2009年 08月 24日

ついに・登山・ブーム

2009年8月22日~23日
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エルブレスのテント泊軽登山教室で、八ヶ岳の権現岳、西岳へ。
エルブレスの軽登山教室はもうかれこれ10年近く講師をやらせてもらっているが、何と言ってもこのお店はお客さんの層が若いのが特徴で、中高年中高年中高年中高年中高年……(すみません、悪気はありません)という日本の登山業界では誠、貴重な存在であった。

しかし、ここにきて、若い人(特に女性)が山に行きだしたという話を頻繁に耳目にするようになった。
女性誌がたびたび登山の特集を組んでいるし、つい最近(8月18日)の朝日新聞・朝刊でも、「山歩き女子増えてます」と題した、けっこう大きな記事を見たばかりである。

そんなご時勢の中、エルブレス軽登山教室のために集合場所の新宿駅に向かってみれば……。
確かに多い!!
ここにも山歩き女子!
あそこにも山歩き男子!
行きの小田急線車内からして山のカッコした若い女の子が乗っているし、スバルビル前など、私たちの他に2~3グループがみな若者登山者の集団である。

そして権現岳に登ってみれば、やっぱりいる、いる……。
大げさではなく、若い人の方が多いのである。 
たまに年配の登山者グループが歩いてきたりすると、
あら珍しい、お懐かしや……
という気にさえなる私であった。
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家路につきながら、なんで今回突然こんなに若者比率が高かったんだろ? と考えて、すぐに気がついた。
そう、今回は土日だったのである。
最近私は平日に山に行くことが多かったから、それほど若者登山者に行きあわなかったのである。
週末に登ってみれば、ほらこの通り。
なんということであろう……。
若者の登山ブームはすでにはじまっていたのであった!

いやあ、いつかこんな日が来るのではと思っていましたが (だって、山は掛け値なしに面白いから―)、ほんとに来ちゃいましたねえ……。
登山に深く関わって生きてきたものとして、「恍惚と不安、二つ我にあり」、という心境ですわ。

この10年、15年の登山ブームには、常に「中高年」という冠がつけられていました。
いまようやく、「中高年」という冠のはずれた真の登山ブームが来た、いや、来ようとしている。
本当に慶賀すべきことだと思います。
そしてまた、ただでさえオーバーユースな日本の山の現状も、今こそ本気で考えるべき時でしょう。

おーい、山歩き女子、山歩き男子諸君!
大学山岳部にも入るんだぜっ!
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by uobmm | 2009-08-24 15:38 | エッセイ | Trackback
2009年 08月 24日

アーチ・ハンモック

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先日ミズノ本社を訪ねた際にもらってきた、アーチ・ハンモック・インソールをさっそく八ヶ岳で試してみました。
足裏に沿ったアーチが、歩行時の負担を軽減させるという発想で、ソックスも出ています。

インソールはかなりアーチがきつく、またそれなりに硬さもあるので、いきなり山で使って不具合が出ないか少しばかり心配でした。通常のソールを予備で持っていこうかちょっと考えてしまったくらいです。

が、私は足裏のアーチが大きい方(扁平足の反対)なのでこのソールはぴったり合ったよう。
なかなか具合がよかったです。
疲労度の軽減を実感、というところまではわかりませんが、アーチのおかげで、下りの際につま先が前に出にくく、指先を傷めにくいメリットもあると感じました。
実際、今回の八ヶ岳登山教室では2日目、「疲れた」という声を多数耳にしましたが、正直私はひじょうに楽でした(笑)。
アーチハンモック効果ということにしておきましょう(笑)。

以前、ランニングをしていて、たまに足の甲が痛くなることがありましたが、そういった疲労骨折系の怪我の予防効果もあると思います。

アーチ・ハンモックのソックスもひじょうによい製品で、無雪期の山ではドライベクターのアーチハンモック・ソックス(中厚)を、最近ではもっぱら使っています。フィット感がよく、ずれにくく、とても快適です。
スキーヤーなどにもかなり使われているようです。
ぜひ一度お試しください。

by uobmm | 2009-08-24 14:39 | 装備・食糧などの話 | Trackback
2009年 08月 24日

権現岳

2009年8月22日~23日
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八ヶ岳、青年小屋からの夕景。
山に泊まらなければ見られない景色です。

by uobmm | 2009-08-24 00:41 | 八ヶ岳(無雪期) | Trackback
2009年 08月 21日

大阪

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打ち合わせのため、大阪南港のミズノ本社を訪ねました。
左側のビルです。
潮の香りが新鮮でした。
今日は日帰り出張ですが、大阪にもゆっくり来てみたいと思いました。

by uobmm | 2009-08-21 17:21 | その他 | Trackback
2009年 08月 20日

鳳凰三山

2009年8月18日~20日
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冬の鳳凰三山にはちょこちょこ登っていたが、夏に訪れるのはずいぶんと久しぶりだった。
そして改めて、実によい山だと思った。

極上の展望。
白砂青松の美しい稜線。
加えて、花々の豊富さ。
有名なタカネビランジも、これほどたくさん咲いているとは知らなかった。
また、それだけでない、他の山ではそうそうお目にかかれない貴重な花の数々……。

まこと、鳳凰三山は名山である。
その価値は甲斐駒にさえ比肩しうると思われる。
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by uobmm | 2009-08-20 21:03 | 南アルプス(一般登山) | Trackback
2009年 08月 19日

鳳凰三山

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鳳凰三山の薬師岳山頂にいます。

by uobmm | 2009-08-19 08:32 | その他 | Trackback