山について語るときに僕の語ること(What I Talk About When I Talk About Mountain)

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2008年 01月 01日

燕岳

2007年12月29日(土)~31日(月)
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2007年最後の山は北アルプスの燕岳へ。
30日から強い冬型になる予報で山は大荒れが予想されたが、燕山荘まで行くだけでも、と思い予定通り入山した。
29日。冬季は中房温泉まで車で入ることができないので、下から舗装路を12㎞歩かなければならない。0.2㎞ごとに出てくるありがたい標識に助けられながら、中房温泉まで4時間と少々。
温泉はとてもよく暖まり、畳敷きの広い部屋でゆっくりと休むことができた。
30日。昨日は気温が高く、この時期としては珍しい雨だったが、今日から冬型に変わり、天気は当然雪。しんしんと降っている。それでも中房温泉に泊っていた40名ほどの登山者はみな燕山荘を目指して登りはじめる。
天気予報が予報だけに急遽わかんも持ってくることにしたが、さすがにトレースはばっちりで、逆に最初からアイゼンをはく。
展望は望むべくもないけれど、雪のつもった樹々や静かな雪山の風景が心をなごませる。
合戦小屋から上は燕山荘スタッフによって立てられた赤旗がとてもありがたい。風は思ったほど強くなく、無事に燕山荘へ到着……。と思いきや、今日の、いや今回の山行の核心部は小屋に着いてからだった。
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燕山荘の一角に着いてから本館玄関まで、冬季は夏と異なり、ぐるっと別館を半周し、回り込むように行かなければならないのだが、ここがすさまじい強風だった。
私でもそう何度と経験したことのないようなものすごい風の中、5名のお客さまを私と同行のSガイドとで、ほとんど抱きかかえるようにして進んだ。
玄関までのわずか50mかそこらが本当に長かった。小屋(の一角)に着いてから、まさかここまで一変した厳しい状況に見舞われるとは思わず、冬山の厳しさを改めて思い知らされ、また反省させられた。

燕山荘。宿泊客は40名くらいだろうか。大晦日などは100名くらい泊るそうだ。
談話室の奥のコタツがうれしい。
そういえば燕山荘には2泊、3泊、4泊といった連泊の登山者が少なくなく、上がった翌日に下りてしまう私たちの方がむしろ珍しがられたほどだった。
確かにせっかくあそこまで上がって翌日下りてしまうのはいかにも惜しい。今回のように北アルプスの絶景を眺められなかったのならなおさらだ。
次に冬に来るときはもっとゆとりのある計画で組もう。今度は素晴らしい晴天の大パノラマを堪能しよう。そんなことを思わされた。
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31日。今日も強い冬型が続いているが私たちは下りなければならない。
Sガイドとともに昨日の強風地帯を偵察に行くが、大丈夫、昨日より風が弱まっている。
合戦尾根上部も思ったほど雪が積もってはおらず、こんな天気でも続々と上がってくる登山者たちとすれ違いながら、苦労なく中房温泉に下山することができた。

雪、雪、雪の山行で、厳しい思いも味わったが、やっぱり。
山はいい……。
今度は天気のよい時にきっと再訪しましょう! みなさん。
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# by uobmm | 2008-01-01 18:55 | 北ア(積雪期) | Trackback
2008年 01月 01日

鷲頭山(の岩場)

2007年12月24日(月)
d0138986_9501679.jpg後輩と2人で鷲頭山の岩場へ。そう、ここは先日歩いた沼津アルプスの最高峰・鷲頭山の中腹にある岩場だ。このあいだ沼津アルプスを歩いていたときは、まさかこんなに早く再びここに戻ってくるなんて思いもしなかった。

鷲頭山の岩場は小さいけれど、悪くない。沼津港を見下ろす取付きは平坦で気持ちがいいし、たいていすいているのもよい。ポカポカのこの日、祭日だというのに岩場は貸し切りだった。

アップを早々に切り上げ、さっそく看板ルートのコズミックダンサー(5.11d)に。
オンサイト狙いでマスターで取付くが、下部でフォール! まだ余力があったのに残念。
細かーいホールドが続く、ストレニュアスな素晴らしいルートだ。体感5.12a。
2回目に登ることができた。


コズミックダンサーの途中から右に派生するジェット(5.12a)は歴史的なルートである。なぜならこのルートこそ、日本初の5.12aというグレードを与えられたルートなのである。登られたのははるか1983年。それは私がクライミングをはじめる1年前のことだ。

そしてジェットもまた素晴らしいルートだった。核心は思ったより易しくて、一撃できなかったのが悔やまれるが、ムーブが面白いし、上部では美しい景色を堪能しながら登ることができる。
グレードは体感5.11d。コズミックダンサーを評価する人があるいは多いかもしれないが、私はどちらにも3つ星をあげたい。

d0138986_951531.jpgさて、時間がないのであまり休まないでとりついたジェットの2回目。コズミックダンサーの下部を登るのはこの日4回目なのでさすがによれていた。
ほとんど落ちそうになりながら、ぎりぎりもちこたえる。
声を出し、力をふりしぼり、登りきった――。

2007年は首を痛め、満足なクライミングができなかったが、最後はよいしめくくりができた。
渋滞も気にならず、気分よく車を走らせ家路につく。
空には大きな美しい満月が上がっていた。

# by uobmm | 2008-01-01 17:30 | クライミング | Trackback
2008年 01月 01日

水ノ塔山、篭ノ登山

2007年12月21日(金)~22日(土)
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浅間山麓の高峰高原にはもう何度か行っているし、雪の時期に来るのも初めてではないのだが、きれいなところだなあ、という思いを新たにした。
標高2,000mの高地に広がる美しい森林と、スキー場を懐に抱いたたおやかな山なみが北欧かどこかの風景のようだ。
登ったことがある方はご存じのように、黒斑山、水ノ塔・篭ノ登山、湯ノ丸・烏帽子山など、高峰高原周辺の山には、比較的たやすく登れるわりには素晴らしい山がそろっている。どの山も極上の展望峰だ。しかもそのいずれもが、夏だけではなく冬も門戸を閉ざすことなく登山者を受けれ入れてくれる。

高峰温泉に旅装をといた初日、水ノ塔山、篭ノ登山を目指した。
予期に反し、高峰温泉からスタートする登山道にはトレースがなく、さらさらの新雪に覆われていた。ラッセルはさほどでもないが、雪の下の岩がまだ埋まっていないので歩きにくい。
しかし登山者は私たちの他に誰もおらず、山はこの上なく静かで、新雪に覆われた山は美しかった。
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篭ノ登山に着く頃、雲に覆われていた山に再び青空が戻った。黒斑山の背後からは雪化粧していっそう秀麗な浅間山が頭をのぞかせている。
コースタイムの倍近くかかり、夕暮れの美しい空を仰ぎながら、今宵の宿・高峰温泉に帰ってきた。
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高峰温泉は大好きな宿だ。食事、温泉、おもてなしなど、どれをとっても素晴らしい。何度でも泊りたい宿である。
翌日は黒斑山に登る予定だったがあいにく朝から雪となった。
ゆっくりと朝風呂につかり、この山上の別天地をあとにした。

# by uobmm | 2008-01-01 16:38 | 雪山(その他の山域) | Trackback
2008年 01月 01日

広河原沢左俣

2007年12月20日(木)
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広河原沢左俣で日帰りのアイスクライミング。
広河原沢は、美濃戸口から赤岳鉱泉へ入る道と尾根1本隔てるだけだが、鉱泉周辺の喧噪がうそのような、静かでよいところだ。

同行者はYさんとSさん。Sさんはアイスクライミングはおろか、雪山自体まったく初めてという方。でも楽しそうに登られていた。
最近はクライミングから入ってそれから山をはじめる人もいるわけだから、雪山デビューがアイスクライミング、というのもよいかもしれない。

天気は思ったほどよくなかったけれど、平日の静かな谷で楽しく遊べた一日だった。

# by uobmm | 2008-01-01 15:53 | 八ヶ岳(アイス) | Trackback
2007年 12月 28日

沼津アルプス

2007年12月19日(水)
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静岡の沼津アルプスは冬の低山歩きではかなりお薦めできる好ハイキングコースである。
最高峰の鷲頭山でも標高392mというまさに低山なのだが、小さなピークと峠をいくつも越える道はそれなりに歩きでがあり、しかもけっこうな急登と急下降が多く、緊張する箇所も少なくない。
けれど、冬のさなかに暖かな陽光を浴びながら、美しい海を眺めて山道を歩く気分は最高である。
急登ばかりでなく、のんびりと歩ける気持ちのよいカヤトの尾根もあり、険しさのあとの解放感がまたいい。
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この日は雲が多く、お目当ての富士山の姿をほとんど拝めなかったのが何と言っても残念だった。
そして、それでも沼津アルプスは十分に素晴らしく、山歩きの楽しさを存分に味わえる一日だった。

そう、それに雲があったからきっと、いつもよりもっと美しく輝く港を眺められたのかもしれないのだし。
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# by uobmm | 2007-12-28 21:39 | ハイキング | Trackback
2007年 12月 28日

安達太良山

2007年12月15日(土)~16日(日)
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東北は福島の名山・安達太良山を登りに行く。
東北本線・二本松駅まで、郡山駅まで新幹線を使えば、大宮からわずか1時間半足らずである。
二本松駅からはタクシーを利用し、登山口となる奥岳まで入る。

天気は冬型の気圧配置。登山口付近ではまだ青空ものぞまれるが、風が強く、山の上の方はガスに包まれている。二本松は基本的に太平洋側の気候だが、安達太良山は八ヶ岳などと同様、冬型の際は季節風の吹き出しの影響からまぬかれないようだ。
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安達太良山の大きな魅力の一つは、通年営業しているくろがね小屋の存在である。本格的な雪山の中腹で冬季に通年で営業している小屋は、八ヶ岳のいくつかの小屋をのぞけば、日本中でも西穂山荘、千畳敷ホテル、甲斐駒・七丈小屋、そしてこのくろがね小屋くらいだろう。
安達太良山は小屋泊まりで登れる数少ない本格的雪山の一つである。
しかも、この小屋には温泉がついている。ふもとの有名な岳温泉の源泉がくろがね小屋付近から湧き出る湯であり、泉質の良さも折り紙つきである。雪山に来て熱い熱い温泉に入れる贅沢……。
週末だが宿泊客は少なく、だるまストーブのたかれた小屋内には静かに音楽が流れていた。長く小屋番をされている佐藤さんが暖かくもてなしてくれる。

16日は雪だった。歩けないほどの天候ではないので、頂上目指して出発する。
しばらくはそこそこ視界もあり、この分なら頂上まで行けるかと思っていたのだが、峰ノ辻を過ぎる頃より風雪が激しくなった。あとわずかで頂上のはずだが、もはやホワイトアウトである。
無理せず引き返すことにした。トレースが残っているうちに戻りましょう、などと言ったが、引き返してみれば、斜面につけたトレースはあっというまに消えていた。

無事にくろがね小屋に戻り、ゆっくりと休憩。昨日登った道を奥岳へと下山する。
天候には恵まれない登山だったが、雪の中を歩く楽しさ、そして東北の静かな山小屋に一夜を過ごす楽しみを、しみじみと味わうことができた山行であった。

# by uobmm | 2007-12-28 02:01 | 東北の山 | Trackback
2007年 12月 27日

黄連谷左俣

2007年12月10日(月)~11日(火)
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山岳部の後輩2人と甲斐駒・黄連谷左俣へ。
初日、5合目にテントで泊まり、翌朝明るくなった6時30分に出発。
黄連谷には少々時期が早いかと思ったがまずまずよく凍っている。次々に現れる大きな氷瀑やナメ滝を快適に越えていく。
ハイライトである大滝は上部がまだ氷結が甘く、スクリューが決められず少々怖かった。
その先は雪が深くなりラッセルとなる。昼前から雪が降り出したせいもあり、かなり深いところもある。
つめのルンゼもひどいラッセル。腿から、深いところで腰までもぐる。この時期の甲斐駒でこんなラッセルをするとは思わなかった。かつて通った冬の剣や黒部などを思い出しながら、3人で交代にトップをつとめる。今日中に下山する予定だが、時間がやばくなってきた。
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午後4時、やっと稜線にたどり着く。新雪の積もった黒戸尾根を下り七丈小屋へ着く頃には、はや日没を迎える。
七丈小屋では小屋番の田部さんのご親切で温かい飲み物にカップ汁粉までいただいた。ゆっくり休ませてもらい英気を養う。
それからヘッドランプをつけて5合目へ。テントを撤収して下山にかかる。ここからが長い!
雪はいつの間にか上がり、空には星がまたたきはじめた。眼下の町の明かりが美しい。

午後10時、ようやく登山口へ到着。 疲れました!!

# by uobmm | 2007-12-27 16:15 | 南ア(アイス) | Trackback
2007年 12月 27日

木曽駒ヶ岳

2007年12月8日(土)~9日(日)

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駒ヶ根の町ではまだ雪の気配さえ感じられなかったが、ロープウェイで標高2,600mの千畳敷に上がれば、そこは完全な雪世界だった。積雪はすでに70㎝ほどあるという。
千畳敷は簡単に2,600mまで上がれるのも魅力だが、それ以上に魅力なのが通年営業している千畳敷ホテルの存在である。何しろここは山小屋ではなくホテル。お風呂もあるし、食事も豪華だ。
でも何と言っても素晴らしいのは、暖房のきいた部屋の窓から眺められる南アルプスの大パノラマだろう。甲斐駒から光岳まで実に実に壮観である。
そして南アルプス連山の向こうには富士山も顔を出している。12月下旬にわずか3日間だけ、ダイヤモンド富士(富士山てっぺんからの日ノ出)が見られる日があるそうだから、一度その日にあわせて来てみたいものである。
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8日、足慣らしと冬山装備の確認を兼ねて稜線(乗越浄土)まで往復。
9日は木曽駒と宝剣岳登頂の予定だったが、予報とは異なる悪天候で残念ながら断念する。
ホテルで地図読みの勉強をしたり、千畳敷周辺でラッセル練習、ツェルトの使い方講習などをして過ごした。
9日の気圧配置は弱い冬型で、中央アルプスや駒ヶ根には晴天の予報が出ていたのだが、やはり弱くても冬型の時はこの辺りの山はダメなようだ。

ともあれ、千畳敷は快適なホテルに泊りながら、アルペンチックな雰囲気にあふれた3,000mの雪山を体験できる場所として、冬ももっと訪れられてよい山だと改めて思った。
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# by uobmm | 2007-12-27 00:33 | 中央アルプス | Trackback