山について語るときに僕の語ること(What I Talk About When I Talk About Mountain)

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2009年 09月 21日

最近読んだ本

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①『なまくら』 吉橋通夫/講談社文庫

昨日読み終えたばかり。
私は時代小説が好きで時々読むのですが、これは本当によかったです。
7つの短編、どれもいい。
“珠玉の短編集”という言葉は、こういう本にこそふさわしいと思います。
隠れた名作。
心が温かくなる本が読みたいという方はぜひどうぞ。


②『瀕死の双六問屋』 忌野清志郎/小学館文庫

今、私の中では第2次忌野清志郎ブームが起きていて(約20年ぶり)、車の中では彼のCDをずっと流し、本も新たに別のを入手していろいろ読んでいます。
この本は前に紹介した『忌野旅日記』などと異なり、万人受けする内容ではないかもしれませんが、少なくともこれを読めば、彼の文才が並々ならぬものであったことは理解してもらえると思います。(その証拠に、プロの作家である町田康と角田光代も、解説で清志郎の文章を絶賛しています)。
音楽好きな方にはけっこう面白く読めるかもしれません。
ちなみに双六問屋というのは、「凄いロックの問屋」という意味ですね。


③『差別と日本人』 野中広務、辛 淑玉/角川oneテーマ21

最近読んだ本の中で出色です。
あの野中広務が、自らの部落出身という出自を明らかにした上で、在日の辛淑玉と、日本人の差別をテーマにして語り合った本です。
重いテーマにかかわらずすでに40万部近いベストセラーになっているのは、内容の面白さもありますが、野中広務という、日本の政権の中枢にあった人物が、このようなテーマで自身について赤裸々に語ったことが大きいと思います。
本は2人の対談形式ですが、あいまあいまに差しはさまれる辛淑玉の詳しい注釈がとてもわかりやすい。

野中広務の対談だけに、差別というテーマだけでなく、政治の世界の裏話もとても興味深いです。
小泉純一郎は“いいもん”で、小沢一郎や野中広務や古賀誠は“わるもん”みたく、政治家を見た目の印象だけで判断してしまいがちな私たちには、ちょっと目からウロコかもしれません。

大ベストセラーになった藤原正彦の『国家の品格』とこの『差別と日本人』は、内容はまったく異なりますが(ある意味、対極にあると言えます)、どちらも現代日本人の必読書のように感じられます。
一人でも多くの人に読んでほしいと思います。

by uobmm | 2009-09-21 23:14 | 本の話 | Trackback
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