山について語るときに僕の語ること(What I Talk About When I Talk About Mountain)

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2012年 04月 02日

旅日記②~カトマンズ

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はじめてネパールを訪れたのは1988年、大学4年生のときだ。
翌1989年にも再訪した。
いまネパールの首都カトマンズは、街中をおびただしい数の車が騒音と排気ガスをまき散らしながら走っており、おそらくは世界で一番空気の悪い町の一つになってしまっている。
24年前のカトマンズはまだ車も少なく、空気はこれほど汚れてなかった。
カトマンズに車が増えたのは1990年のこの国の民主化以降である。
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少し前までカトマンズの街中には、牛がたくさん歩いていた。
みな“野良牛”であり、よく野良犬と一緒にゴミをあさっているのを見かけたものだ。
ネパール人に多いヒンドゥー教では牛は聖なる動物とされているので、むやみに殺されたりすることはない。
あの頃のカトマンズでは、信じられないかもしれないが、ゾウが歩いているのも何度か見かけたことがある。
ゾウはさすがに“野良”ではなく、人に使役され荷物を運んでいた。トラック代わりというところだったのだろう。

今年訪れたカトマンズで気がついたのは、あのどこででも見かけた“野良牛”たちが、本当に少なくなってしまったということだ。
これほど車が多ければ、のったりと牛が歩けるわけもないのだろう。
もちろん、ゾウを見かけるわけもない。
カトマンズから車がなくなったり、あるいは電気自動車だけになったりしたら、どれほど魅力的な街になることだろう……、とよく考える。まさに桃源郷かおとぎの国さながらではあるまいか。
残念ながら政治の混迷するこの国の、街並みの景観がよい方に変わる兆候は今のところ見られない。
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そしてカトマンズは、それでもなお魅力的な街である。
かつてヒッピーや貧乏旅行者たちが集まり、独特の雰囲気を醸し出していたこの町の個性は、今なお完全には失われていない。
ネパールを訪れるのは6年ぶり、プライベートで行くのは12年ぶりくらいだったが、久しぶりにじっくりとこの国で時間を過ごし、ネパールのよさを再認識した。
街中はマスクなしで歩くのに抵抗を感じるほど空気が汚れているし、とにかく汚いしやかましいのだが、それでもこの町は何だか実にリラックスできる。
私たちの泊まったサンセットビューホテルが静かで雰囲気のよいせいもあるだろうが、それだけでなく、カトマンズの街と人そのものが、きっと旅人をくつろがせてくれる何かを持っているのだろう、と私は思う。
山に行かなくてもよいから、カトマンズの街で1ヶ月くらいゆっくり過ごすのも悪くないな……。
いつかそんな旅もしてみたい、と思う。
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↑ 地元の人しか入らない名もなきタンドリーチキン屋で出されるとてもおいしいカレー。左からチキンカレー、ホウレンソウカレー、マトンカレー。うまかったなあ……。

by uobmm | 2012-04-02 20:21 | 海外 | Trackback
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