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山について語るときに僕の語ること(What I Talk About When I Talk About Mountain)

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2021年 01月 29日

30数年ぶりの御前岩

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2021年1月27日(水)、奥多摩の御前岩で初めてクライミングしました。
御前岩を私が初めて訪れたのはまだ大学生だった1987年、この岩場が発表されて日本のクライミング界で結構大きな話題になっていた頃でした。
そのときは仲間と白妙(御前岩と同時期に発表された奥多摩の石灰岩の岩場)で登った後に、一度御前岩も見てみようと寄ってみたのです。
「ああ、これか〜」と見上げるだけで帰ったわけですが、それから30年以上、私が御前岩をふたたび訪れることはありませんでした。
なぜなら発表されてからわずか1年もたたぬ1988年2月に、地元住民の反対により御前岩は登攀禁止となってしまったからです。
登攀禁止になった理由は駐車や焚火や木の伐採など、地権者や地元住民への配慮を欠いたクライマーたちのふるまいによるものですが、当時はそれがあたりまえのように行われていた時代でもありました。
それから実に30年の長きにわたり忘れ去られていた御前岩がふたたび登れるようになったのは2017年のこと。
徳永信資、晴美夫妻を中心としたローカルクライマーたちが、10年もの長きにわたる頭の下がるような努力の末に、地元住民たちの理解を得て、登攀再開へと漕ぎ着けてくれたのです。
(その経緯は『Rock&Snow78号』に詳しい)

そうして再開、再整備された御前岩を、私も大変遅ればせながらようやく登りに行ったというわけです。
ラッキーなことに冬にしてはかなり暖かい日に当たり、実に快適に過ごすことができました。
岩場は居心地がよく、エリアもまとまっています。
平日ですがクライマーは多く、見知った方なども少なくなく、なんだか感慨深く、そしていろいろなことを思わせられる有意義な一日となりました。
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クライミングのことも書くなら、まず1本目はハートブレイク(6b+)を登りました。
ロクスノのルート解説には、「『御前岩に来たらまずこれ』的な、高度感満点、充実するアップルート」と書かれています。
御前岩のグレードはすべてフレンチグレードで表記されているのですが、6b+はデシマルに換算すると5.10d〜11aとなります。
30m近い長さがあり、予想通りパンプしました。
近年石灰岩といったら二子の中央稜くらいしか登っていないですから、まずは石灰岩慣れが必要だと感じました。
ちなみにハートブレイクは鈴木昇己さん初登です。

続いて一緒に行った佐藤勇介が隣のルートへのヌンチャク掛けのために登ったキープフォレスト(6b)をそのヌンチャク回収のために登ります。
これはそれほど長さはありませんが、やはり易しくはなくパンプします。
6bは5.10b〜cですが、10cでよいと思いました。
その次は同じくこの岩場では一番易しい部類に入るドラゴンホール(6b)。
これは下部は登りやすかったですが、やはり途中はちょっとパンプしました。
それにしても、登るルートいちいちパンプするなあ……。
そしてその隣のジャガークロス(6c+)。
これも当然パンプはしましたが、核心の手前でノーハンドレストできるので、なんとか登れました。
6c+というと5.11b〜cになりますが、これは少し甘めかもしれません。
こうして4本登りましたが、トポを見ると4本すべて昇己さん初登のルートでした。
鈴木昇己と言えば、言わずと知れた日本登山界のレジェンドの一人ですが、私にとってはガイドの先輩であり、きわめて近しい存在でもあります。
これも何かのお導きでしょうか……。

今月だけで5回くらい御前岩に来ているという佐藤勇介は、キルフィンガーという7b+のルートをやっています。
7b+は5.12b〜cとなります。
「まずは石灰岩慣れしないと」などと言っていながら、私もこのルートをやらせてもらうことにしました。
見た目も悪くないし、ヌンチャクかかってるし、人がやっているルートってやりたくなるものなのです。
1回目、幸いトップアウトはできました。
2回目。わかりました。「甘くない」ということが。

プライベートクライミング自体が年間数日という昨今、こういうクライミングをするのも本当に久しぶりな気がします。
御前岩は私の家からでも2時間足らずで行くことができる近さですが、ルートのクオリティーは日本有数です。
学生時代に初めてこの岩場を目にしたときからだいぶ歳はとりましたが、私も遅ればせながらこの岩場に通わせてもらおうかなあと思います。
この岩場の登攀再開に尽力くださった方々、地元住民の方々に、深い感謝を捧げます。








by uobmm | 2021-01-29 10:52 | クライミング | Trackback
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