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山について語るときに僕の語ること(What I Talk About When I Talk About Mountain)

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2009年 01月 22日

常念越え――冬山合宿⑤

2008年12月22日~30日
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12月29日。予期した通り快晴の朝を迎えた。
外から帰った鈴木が、「微風快晴です」とうれしそうに言った。
昨日は常念小屋で停滞した。午後から晴れてきたが風は飛ばされそうなほど強く、とても常念の山頂を越えられるような天気ではなかった。
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無風とまではいかないが風は穏やかで、常念岳山頂に順調に到達する。
この広い広い北アルプスの大きな山のてっぺんに、ぽつりと私たち3人はいる。
雪をまとった荘厳な槍穂高は、これまでに眺めた中でも最も素晴らしいものにさえ思われた。
厳しい天候の中、ここまで辿り着いた私たちへの、今日の天気は神様からのご褒美だ。
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常念からの下りを慎重にこなし、樹林帯へ。樹林帯に入るとほっとするが、ここからしばらくはラッセルである。
天気は明日からまた下り坂だ。今日は蝶ヶ岳ヒュッテまで何としてでも行っておきたい。
遭難のニュースが相次ぎ、下では心配していることだろう。
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無事に蝶槍へとたどり着き、なだらかな蝶の稜線を歩く。燕山荘を発って以来、久しぶりに登山者と行きかうようになった。
予定通り蝶ヶ岳ヒュッテに到着し、今日もまた快適な冬季小屋へと潜り込む。今回の登山はまさしく冬季小屋さまさまである。
午後の斜光輝く中、空身で蝶ヶ岳山頂を往復する。
合宿もいよいよ終盤となった。

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by uobmm | 2009-01-22 11:12 | 北ア(積雪期) | Trackback


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