2017年 07月 31日
![]() お天気が危ぶまれましたが、日曜日の日中、なんとか歩ける天気であることを期待し、予定どおり上高地から南西尾根を上がりました。 ![]() 南西尾根から登った場合、明神岳5峰下の台地で幕営するパーティーが多いと思います。 ご存知のとおり、穂高連峰の明神岳には一般登山道はありませんし、幕営指定地ももちろんありません。 5峰下の台地は景色のよい、とても素敵な幕営地だと思いますが、問題は水がないこと。 (もう一つ問題を挙げるなら、テントを張れる場所自体が多くありません) そのため、一人4〜5リットルの水をボッカしなければなりません。 それでも、私はこの幕場で過ごす時間が好きです。 今回はお天気いまいちでしたので、貸切でした。 5峰頂上まで登りましたが、この天気では明神岳の縦走は厳しいと思い、引き返すことにしました。 明神岳5峰の頂上にある古いウッドシャフトのピッケルの前で写真を撮り、急で滑りやすい道を慎重に岳沢登山道まで下ってゆきました。 ▲
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| 2017-07-31 11:54
| 槍・穂高周辺バリエーション
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2017年 07月 27日
![]() ”荘厳なる愉楽のドーム” とでも訳せばよいのだろうか? テナヤ湖を眼下に見下ろす、アプローチ至近、景色最高、そして内容も楽しい、素敵なドームである。 Stately Pleasure Domeでは、かつてSouth Crackという5つ星ルートを登ったことがある。 グレードは5.8だがR指定。すなわち、ランナウトする。 ランナウトとは落ちた時、かなりの距離墜落するということだ。 5つ星でなければ「R」のついたルートをわざわざ登ったたりしないのだが、ハイシエラの5つ星ルート・コレクターの私としては、登らないわけにはいかなかったのである。 少々ランナウトするスラブは宮崎や韓国などでも経験しているが、South Crackのそれに比べればかわいいものである。 アメリカン・ランナウトを一度経験してみたいという方は、ぜひ登ってみてほしい。 間違いなく素晴らしいルートである。 先日のダフドームでも感じたが、ここもやはりグレードが辛い! 2ピッチ目の5.7は、「5.9でいいんじゃねーの」、という感じ。 けれども、しかし……、この岩の美しさはどうだろう!! 大きな白い壁に突き上げる一直線のクラック、広大なスラブ……。 ため息が出るほどの美しさだ。 今にしてわかったことが一つある。
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| 2017-07-27 16:09
| 海外
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2017年 07月 24日
中根穂高さんが五丈岩の北西面(下の写真の裏側になります)にある2本のクラックを6月に初登し、それぞれ5.10a、5.10b~cと、フェースブックに書かれていました。 私は5.10b~cとおぼしき方、1本だけ登りましたが、これが見た目以上に、そして予想以上に素晴らしい内容で、楽しい、充実したクライミングをすることができました。 と言いましても、五丈岩自体、私は登るの初めてでした。 まずは易しい面から上まで登ってみましたが、これは、クライミングしてない人は怖いだろうなあ〜、と思いました。(が、この日も一般登山者が何人か登ってましたね) さて、中根さんが登ったクラックのある五丈岩の裏側に回ってみると、表側とはうって変わり、なかなか威圧感があります。 10b~cと思われるクラックに取り付きましたが、見た目通りに、いや見た目以上に手応えがあり、一筋縄ではいかないクラックで、とても素晴らしい内容でした。 スケールも22〜23mくらいあり、五丈岩のてっぺんが終了点です。 グレードは10b~cでは辛いような気がしましたが、定かなことは言えません。 ともあれ、楽しいクライミング、そして楽しい登山ができました。 こういう登山&クライミングも楽しいなあと感じました。
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| 2017-07-24 11:15
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2017年 07月 20日
![]() 質の高いルートを複数擁する、トゥオラミを代表するドームの一つである。 アプローチは車を駐めて15分ほどだ。 ↑ ウエストクラックを登る他パーティー この日は井上さん、成澤さんはヨセミテバレイの観光に行くことになり、私と棚橋でペアを組む。 まずはウエストクラック。 ピッチ数は4ピッチほどだが、極上とも言えるピッチがはじめから終わりまで続く、文句なしの5つ星ルートである。 ![]() 星は4つ星だが、スーパートポにはこう記述されている。 「クレセント・アーチは、ダフドームでもっとも自然なラインであるばかりでなく、トゥオラミのベストルートの一つである」 2ピッチ目と3ピッチ目の5.9は、ぎりぎりいっぱいのクライミング。 そして私がリードした核心の最終ピッチ5.10bは……。 いやあ、このルートしびれた。 とにもかくにも落ちずに、ぶらさがらずに登りきったが、「登れた〜」という気持ちより、むしろ「やられた」感の方が大きいのであった。 ともあれ、この日もまた印象に残るクライミングをすることができた。 またトゥオラミメドウズを訪れた際は、クレセント・アーチ、せひ再びトライしてみたい。 ▲
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| 2017-07-20 07:29
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2017年 07月 19日
![]() あいにく中日の16日が天気崩れる予想。 なんとか午前中天気がもってくれることを願い、槍沢ロッジを午前2時半に出発。 しかし、取り付きに着き、いざ小槍の登攀を開始するときになると、辺りは一気にガスに覆われ、風も強くなってきました。 もう崩れるのは時間の問題のようです。 ![]() それでも小槍の登攀、それに続くビレイ中は寒く、私ほどには厚着をしていない参加者のみなさんは、もっと寒かったろうと思います。 なんとか小槍は登りましたが、この天気では大槍まで行くのは無理だと思えました。 いつ雨が降り出すかわかりませんし、なにより寒さが厳しすぎます。 小槍から懸垂下降で取り付きに戻り、槍ヶ岳山荘へと引き返しました。 ▲
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| 2017-07-19 10:58
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2017年 07月 14日
![]() まるで季節が逆戻りしたかのような残雪の多さ、さらにはタイオガ・パスの手前の湖がまだ凍っていたのには驚かされた。 トゥオラミ初日のこの日の目的地はカテドラルピーク。 私はすでに4回くらい登っている。しかしそれでも初めてハイシエラを訪れた友人たちには、トゥオラミメドウズのシンボルとも言えるこの美しい鋭峰に、まずは登ってほしいと思う。 スリップ等の危険はないが、いつもは明瞭なトレイルが、雪に隠れて難渋させられることになった。 カテドラルピークの全貌が見渡せるところまできて、考え込まざるをえなかった。 取り付きまでのアプローチは問題ない。 岩も完全に乾いており、クライミング自体にも問題はない。 ただ、下降路にべったりと雪がついており、アプローチシューズにチェーンスパイクしか持たぬ我々に、そこを安全に降りてこられるかどうか確信が持てない。 同ルートを懸垂下降で下りられるなら話は早いのだが、ハイシエラのほとんどのルートがそうであるように、カテドラルピークにも残置はまったくといっていいほどなく、懸垂で降りるためにはたくさんのカムやスリングを残置してこなければならない。それは現実的ではなく、あくまで非常手段である。 あきらめて引き返し、アプローチの近い別の岩を登るという選択肢もある。 迷ったすえ、けっきょく行くことにした。 もし自信が持てなければ、労力はかかるが、一度下降路から登って、雪の状況を見極めてくるという方法がある。 ダメなら今日はハイキングにきたと割り切って帰ることにしよう。 数時間ののち、私たち4人は無事カテドラルピークの頂に立っていた。 取り付きに着いてから棚橋と私で下降路を登っていき、雪は大丈夫そうとの目算をつけることができていた。 ハイシエラでも稀なる三角錐の狭い狭い頂の上で、最高としか言えない360度の展望を眺めながら、幸せな時間を過ごした。 カテドラルピークの支峰であるアイコンズ・ピナクルに登って、その写真を撮影してもらうのだ。 これまで4度ほどカテドラルピークに登り、アイコンズ・ピナクルの頂にも一度登ったことはあるけれど、その頂に立つ様を、離れた場所から撮ってもらったことは今までない。 井上さん、成澤さんと分かれ、棚橋と二人でアイコンズ・ピナクルへ。 少し怖いトラバースの手前からロープを結び、そこから2ピッチで頂へ。 棚橋が頂上に着いた時、成澤さんたちの歓声が聞こえた。 ここに立つ私たちの姿は、彼らから一体どのように眺められるのだろう? ▲
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| 2017-07-14 12:10
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2017年 07月 11日
2017年 07月 11日
2017年 07月 09日
![]() 6月29日からタイオガ・ロードが開通する、という待望の情報がもたらされた。 クライミング3日目、その6月29日はマンモスレイクス近郊の岩場で軽く登ろうということで、一昨年訪れて好印象だったダイク・ウォールという岩場を予定。 プラッツ・クラック・ガリーほど規模の大きい岩場ではないが、マンモスレイクスの町から近いうえ、標高が高く北向きのため、夏でも涼しい。 また風光明媚で、さらには花崗岩の白い岩に縞模様にダイクが走った岩肌がとても美しいのである。 マンモスレイクスのローカルクライマーたちのゲレンデといった雰囲気の岩場であった。 ところが、車を駐める湖のほとりに着いてみると、なんだかやたらと雪が多い。 湖の対岸に見える岩場の方を眺めてみると、岩の取り付きまで雪がびっしり。 アプローチばかりか、クライミングルートの途中まで雪に覆われている様子だ。 今年の残雪の多さを改めて思い知らされる。 これでは無理……ということで、やむなく断念。 車に戻ってトポをめくり、Warming Wallという、マンモスの町中にある小さな岩場を見つけ、そちらに転身。 こんなふうに現場でいきなり代替の岩場を見つけられるほど、この辺りには岩場が多いのである。 車を駐めて徒歩5分のWarming Wallには幸い雪がなく登ることができたが、いかんせん日当たりがよく暑かった。 この日はその後、シャワー、洗濯、さらにはマンモス・ブルワリーでビールを飲もうと、予定が盛りだくさんだったため、2〜3本登って切り上げることにした。 でも、Warming Wallも日陰の時間を選んでくれば、それなりに楽しめる岩場だと感じた。 なにしろ、町中にあり、アプローチも5分。 他の2人のクライマーなど1本か2本登ってさっさと帰って行ったが、仕事の昼休みにちょっと登りに来た、といった雰囲気なのであった。 その後は予定どおりシャワー、洗濯とこなし、熊のマークが愛らしいマンモス・ブルワリーへ。 何度も訪れているマンモスレイクスの町だが、この店に入るのは初めてである。 生ビールの飲み比べセットがあったので、迷わずこれを注文。 定番ビールの7種類飲み比べと、季節ものビールの7種類飲み比べ。 計14種類のローカル生ビールですっかりよい気持ちになったおじさん4人。 クライミング込みのレスト日も、楽しく暮れていったのだった。 ▲
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| 2017-07-09 13:01
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2017年 07月 09日
![]() 7月6日に、10日間のツアーを終えて帰国しました。 シエラネバダ山脈は今年記録的に残雪が多く(日本と符合していますね)、ヨセミテバレイとトゥオラミメドウズを結ぶタイオガ・ロードが、私たちがアメリカ入りした6月26日時点でもまだ開いておりませんでした。 通常5月下旬には開き、1980年から昨年まで、7月に入って開かなかった年は一度もなかったのにもかかわらず、です。 タイオガ・ロードが開いていないことを私が知ったのは、日本を発つ日の朝のこと(!) たまたまヨセミテ国立公園のホームページを開いてわかったのです。 一緒に行く仲間に慌ててメールを送り、できればチェーンスパイクやハイカットシューズを荷物に加えることを伝えましたが、長野や山梨から行くメンバーもいたため、この連絡が間に合ったのかどうかさえわからないまま成田へと向かいました。 同業である棚橋靖は30年来の友人ですが、他の二人のメンバーのうち、井上大助さんとは面識はあるものの山やクライミングに一緒に行くのは初めて。そして井上さんの友人、成澤泰成さんとは、LAXのハーツ・レンタカーオフィスで会うのが初対面でした。 初日はロサンゼルスからビショップまでレンタカーを飛ばし、何度も利用しているビショップのモーテルにイン。そしてお気に入りのピザ屋にくりだし、何はともあれ生ビールで乾杯しました。 翌朝一番でビショップのビジターセンターに行きましたが、やはりタイオガ・ロードはまだ開いていないし、いつ開くかもわからないとのこと。 というわけで、クライミング初日はビショップ近郊にあるショートルート中心の岩場、プラッツ・クラック・ガリーへ。 ボルダリングでは世界的に有名なビショップですが、ビショップに夏行くというと、行ったことのある人からは「暑いんじゃない?」と必ず言われます。 けれども、この辺りには岩場がたくさんあり、夏場でも涼しく快適に登れるよい岩場もたくさんあるのです。 プラッツ・クラック・ガリーもそんな岩場の一つ。 花崗岩の整備されたボルトルート、少ないが良質のクラックやマルチピッチが楽しめる、素晴らしい岩場です。 というわけで2日目はやはりビショップ近郊にあってプチマルチが楽しめるカーディナル・ピナクルへ。 4ピッチほどの岩塔ですが、景色もルートも素晴らしく、ちょっとハイシエラ気分を味わえます。 みな美しい景色に感嘆していましたが、私に言わせれば、真のハイシエラはこんなもんじゃないよ、というところです(笑)。 初日はビショップのモーテルに泊まりましたが、翌日からは少しトゥオラミメドウズに寄った、マンモスレイクスの町のキャンプ場にベースを移しました。 マンモスレイクスの町からトゥオラミメドウズまでは車で1時間。十分通える距離でありながら、美しいマンモスレイクスの町で快適なキャンプ生活を享受することができます。 そしてクライミング2日目の夕方、マンモスレイクスの登山道具店で、ようやく待望の情報———、明日29日からタイオガ・ロードが開く———がもたらされました。 ▲
by uobmm
| 2017-07-09 08:34
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