山について語るときに僕の語ること(What I Talk About When I Talk About Mountain)

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2018年 08月 23日

小川山でクライミング

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先週の金曜日、8月17日は久しぶりにプライベートで小川山。
東海大山岳部OBの若いSにつきあってもらいました。
Sは今週ネパールのチャムランという7千m峰の遠征を控えているバリバリの若手です。

この日から空気がガラリと変わり、突然秋になったかのよう。
小川山は寒く、防寒着が足りないくらいでしたが、クライミングにはとてもよいコンディションでした。
二人とも特別にここじゃなきゃというエリアはなかったので、私もSも行ったことがなかったハコヤ岩とカモシカ遊歩道周辺に行くことにしました。
ハコヤ岩では森林浴という5.8のルートでアップしたのち、冬のいざないという5.10bのクラックを登りました。
冬のいざないは3ピッチのルートで、1ピッチ目が5.9、2ピッチ目が5.10b、3ピッチ目が5.10aとなっています。
新しいトポに3ピッチ目はあまり登られていないと書かれていたので、登らないで帰って来てしまったのですが、せっかく行ったのだから登っておくべきだったなあと、あとからちょっと後悔しました。
でもなかなか楽しい2ピッチでした。
その後はカモシカ遊歩道脇に移動して、有名なクラシックルートであるポケットマントル(5.10d)へ。
7月にアメリカに行っているとき、棚橋や井上大助がこのルートを絶賛していたのでちょっと気になっていました。
このルートはフェース、スラブのルートでありながら、グラウンドアップ、すなわちボルトを打ちながら登るというスタイルで拓かれています。
ボルトを打ちながら(当時なのでとうぜん手打ち)登るということは、すなわち、両手を離して立てるところでなければボルトが打てないわけで、そのような箇所が出てこないかぎりえんえんとランナウトすることになります。
そんな厳しいスタイルで1984年に登られたポケットマントルは、素晴らしいルートでした。なんとかオンサイトできてほっとしました。
最後はキビタキという5.10cのクラックを登りました。
すっきりしたきれいなフィンガークラックでちょっと威圧感がありましたが、相性がよかったようで、ある程度余裕をもってオンサイトすることができました。
写真はキビタキの右にある5.10aのクラックを登っているSで、キビタキはその左に写っているクラックです。(ちゃんと写真撮っておけばよかったですね)。
そんなわけで、この日はまさしく”玄人好み”という言葉がぴったりの、渋いエリアで渋いルートを登りましたが、登ったルートはどれも質が高く、満足のいく1日となりました。
それにしても、小川山寒かったなあ……。




by uobmm | 2018-08-23 11:24 | クライミング | Trackback
2018年 08月 14日

小槍尾根

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8月11日(土)〜13日(月)で槍ヶ岳の小槍尾根を登ってきました。
小槍尾根は小槍の登攀からはじまり、ひ孫槍、孫槍と越えて大槍(槍ヶ岳山頂)に至る初級クライミングコースです。
難しいクライミングではありませんが、背後に広がる景色が日本のバリエーションルートでも屈指と言えるくらい迫力があり、かつ槍ヶ岳山頂にダイレクトに突き上げる素晴らしいコースです。
天気が不安定な中でしたが、小槍尾根を登る12日は幸い天気がもってくれました。
槍の穂先への登りは渋滞していましたが、小槍尾根に取り付いていたのはこの日私たちだけでした。
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↑ 大槍と孫槍
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↑ 小槍の登攀


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by uobmm | 2018-08-14 14:36 | 槍・穂高周辺バリエーション | Trackback
2018年 08月 09日

八ヶ岳・大同心(注意情報あり!)

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8月6日(月)は、八ヶ岳・大同心・雲稜ルートを登りました。
午後から雷雨の予報も出ていたのでちょっと心配だったのですが、下山するまで崩れることもなくよかったです。
(帰りの高速は恐怖を感じるほどの激しい豪雨に長時間見舞われましたが)

大同心は標高が高いし、午前中は日が当たらないため、こんな猛暑の下でも快適に登ることができます。
まもなく古希を迎えるYさんですが、「今まで大同心登った中で一番余裕を持って登れた」とさすがのお言葉。
また、大同心初めてのYさんも、楽しんで登られていました。
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日帰りで楽しいアルパインクライミングができる貴重な大同心ですが、危険な浮石情報です。
3ピッチ目終了点直下に墓石大の浮石があり、きわめて危険な状態です。
下の写真は3ピッチ目の終了点から撮ったもので、2本のRCCボルトの右側の四角い岩がその浮石です。
登ってきた場合は、RCCボルトの左側になります。
ふつうに登ればこの岩はつかんでしまうと思いますが、さわらずに右から巻かなければいけません。
とりあえずテーピングテープでばつ印をつけてきましたが、テーピングがいつまではがれずにあるかわかりません。
またこの岩はさわらなくても自然に落ちる可能性さえないとは言えません。
私はしばらく大同心登らないようにしようか、と考えています。

なお、この件についてはフェースブックを通じて、できるだけ広く知らしめるようにしています。また、赤岳鉱泉や日本フリークライミング協会にも報告してあります。
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大同心というそもそも固くない岩の危険さを、改めて気づかされたような気がします。
この浮石はいずれ撤去しにいった方がよいかもしれません。
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by uobmm | 2018-08-09 12:29 | 八ヶ岳(無雪期) | Trackback
2018年 08月 08日

明神岳〜前穂高岳

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8月4日(土)〜5日(日)は、「目指せ! 北鎌尾根」のトレーニング山行の一環として、明神岳〜前穂高岳の縦走に行ってきました。
ここ数年毎年訪れているこのコース、私のお気に入りの一つです。
お天気に恵まれ、暑さにもさほど悩まされることもなく、順調に歩くことができたと思います。
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泊まりはいつもと同じ明神5峰下の台地です。
今年は先に4人パーティーが上がられていましたが、私たちとは少し離れたところにテントを張っていました。
ちょっと心配していた夕立もなく、私たちだけのテント場で、午後の愉しい時間を過ごすことができました。

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翌朝、明神5峰の山頂で、ちょうどご来光を迎えました。
上の写真は4峰側から眺める5峰です。
時間も早いし、標高もあるので、この猛暑の下でも、前穂までは涼しく快適に歩くことができました。
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上の写真は明神主峰から見た明神2峰です。
ここから40mほど懸垂します。
明神主峰からさらに前穂高岳山頂へと至り、いつものように重太郎新道を慎重に下ってゆきました。
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by uobmm | 2018-08-08 16:50 | 槍・穂高周辺バリエーション | Trackback
2018年 08月 02日

小川山クライミング講習とセルフケア講座

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だいぶ日にちがたってしまいましたが、6月23日(土)〜24日(日)に小川山で開催した、ボルダリングの整体院の山田隆先生とのコラボ企画「クライミング講習とセルフケア講座」の報告を遅ればせながらさせていただきます。
おかげさまで8名の定員もいっぱいとなり、この初めての試みも無事完遂することができました。ご参加いただいたお客様と山田院長にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
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「ボルダリングの整体院」(東京都渋谷区)は日本で最初にしておそらく唯一の、クライマーのための整体院です。
私は昨年左肩を痛めて診ていただいたのをご縁に、その後継続的にお世話になり、またおつきあいさせていただいています。
山田院長は自身がクライマーであることはもちろん、登山も20年以上やられています。
ですので、クライミングの故障だけでなく、登山で膝が痛むといった症状の方でも、ここで診てもらってもよいと思います。

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私も山田先生の施術を受けたり、お話をうかがったりしていくなかで、整体のやり方や考え方というものが近年変わってきているということを知りました。
ここから書くのはあくまで私なりの理解であるということをお断りしておきますが……、

山田先生のセルフケアは、疲れたり痛めたりした筋肉を、まず ”緩めてあげる” ということに主眼をおかれているようです。
その筋肉を”ゆるめる”やり方が、従来の整体のように、もんだり、伸ばしたり……、といった施術ではありません。
そのやり方をここで文章で説明するのはたいへんなので、興味のある方は、山田先生が書かれた本ではありませんが、有川譲二さんという方が著した上の写真の本を読んでみてください(これは山田先生からご紹介いただいた本です)。

私も最近ではすっかり山田=有川流のセルフケアに傾倒し、クライミングのとき、登山のときに、せっせとそれを行なっています。
そして、実際に調子がいいように感じています。
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岩根山荘内で実施した山田先生のセルフケア講座は3時間ほどですが、最後はキネシオテープの使い方を教えていただきました。
これもまたひじょうに有意義でした。
むかし一度キネシオテープの講習を受けたことがありましたが、キネシオテープを使うことはこれまでありませんでした。
しかし、今回改めてテープの使い方や効能を教えていただいたことで、改めてキネシオテープに目を開かされ、今後はぜひ使ってみようと考えるに至りました。
先日、穂高で、このコラボ講習にご参加いただいたYさんにたまたまお会いしたのですが、このとき教わった膝の(キネシオ)テーピングをちゃんとされていて、「調子がよい」とおっしゃっていました。
そして私もこのあいだ日向八丁尾根から甲斐駒に個人山行で出かけた際、両膝にキネシオテープを貼って行きました。
日向八丁尾根〜甲斐駒は長丁場のタフなコースですが、足の調子はよかったように思いました。
これから山に行くときは積極的に使ってみようと思っています。
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コラボ講習の開催後、参加者の方から、
「とても有意義だった」
「整体の概念が変わった」
等々、うれしい言葉をいただきました。
私にとってもとても有意義な講習であり、イベントでした。
できうれば、また来年も同じような講習を開催できたらいいなと考えています。
皆さまありがとうございました。
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by uobmm | 2018-08-02 15:51 | クライミング | Trackback
2018年 08月 01日

日向八丁尾根から甲斐駒ヶ岳

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7月30日(月)〜31日(火)、日向八丁尾根〜甲斐駒ヶ岳に行ってきました。
一人での個人的な山行きです。
日向八丁尾根は登山地図にもまだ記載のないコースですが、七丈小屋の前小屋主の田部さんがしっかりと整備され、近年登山者も増えているようです。以前から一度歩いてみたいと考えていました。
初日は竹宇駒ヶ岳神社をスタートし、日向八丁尾根を登り、六合石室まで。2日目に甲斐駒山頂経由、黒戸尾根を下山しました。黒戸尾根を登りに使い、初日を七丈小屋泊。2日目に日向八丁尾根を下山する人も多いようです。また、この長丁場のコースを日帰りで周遊する登山者も少なからずいます。
私は初日の所要時間が7時間半、2日目が6時間でしたが、これを日帰りでやるためには、もう少しトレーニングが必要です。
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日向八丁尾根(正式には、大岩山から先の尾根は八丁尾根といいます)は、よく整備され、迷うようなところや、藪漕ぎで難渋するようなところはありませんでした。むしろ歩き慣れた鋸岳〜甲斐駒の稜線の方が整備不十分と思えるくらいでした。
しかし、平日ということもあり、日向山を過ぎれば登山者にはまったく出会わず、一人で奥山に分け入ってゆくそこはかとない緊張感を味わうことができました。
六合石室も貸し切りで(実はここに午後1時過ぎに着いてしまったのですが)、一人避難小屋ライフをエンジョイ(?)しました。
『ラオスにいったい何があるというんですか?』という村上春樹の紀行文をスマホのキンドルアプリで読んだりしていたわけですが、「こういう肩の凝らない旅行記みたいなのは、山で読むのに最適だなあ……」、などと思ったりしました。

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2日目は甲斐駒山頂経由で黒戸尾根を下山。
無雪期の黒戸尾根は10年ぶりくらいでしょうか。
七丈小屋には花ちゃん(花谷・新小屋主)も旧知の北爪さんもいませんでしたが、堀内さんという女性の小屋番さんが、感じよく応対してくださり、いろいろお話できてよかったです。梅ジュースごちそうさまでした。とてもおいしかったです。
そして竹宇駒ヶ岳神社駐車場に下山後、駐車場内にある「おじろ」という売店に寄ると、ここにいらっしゃるかもとうかがった田部さんにはタッチの差でお会いできませんでしたが、気さくなおばちゃんが相手をしてくれて、なかなかよいひとときを過ごせました。ここの冷やしトマトとキュウリがとてもおいしく、この時期竹宇駒ヶ岳神社に下山したら、「おじろ」のトマトとキュウリはぜひお薦めです。
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by uobmm | 2018-08-01 11:37 | 南アルプス(一般登山) | Trackback